喉元過ぎれば熱さを忘れる。その悩み、時間がすべてを解決します

今、あなたは、どうにもならない状態かもしれません。つらいことがあった。ショックなことがあった。そのただ中にいるあなたは、本当につらく、暗いところに閉じ込められた状態でしょう。

人は、痛みを感じている時は、その痛みのことしか考えられません。痛みは人を縛り付けます。風邪をひいただけでも、頭がぼーっとして、何も考えられないという経験のある方も多いでしょう。高熱が出た時なら尚更です。実際に骨折などをして痛みを感じた場合、他のことは何も考えられなくなり、痛みに耐えるための身体になります。

痛みというのは実際の身体の痛みだけではありません。ショックを受けた時の心の痛みも同様です。心の痛みも、人を縛り付けて離しません。

痛みを感じている時は、そのことしか考えられませんから、未来の明るい自分を想像することもできません。過去のうれしかったこと、自信に満ち溢れた瞬間のことを思い出すこともかないません。それは人間として当然なのです。

ですけれど、人間の身体は変わります。ケガをした痛みは必ず治ります。安静にしていれば風邪も治ります。あなたが今受けているショックからも、解き放たれる時が絶対に来ます。人間は忘れることができる生き物だからです。

もし人間が忘れることができなければ、人はストレスだらけになって、つらい思いばかり残って、長いこと生きてはいけないでしょう。忘れることができるから、一日一日を生き直して、新しくチャレンジすることができるのです。「忘れる」というのは、人間に平等に与えられた権利です。

今は、つらいことに囚われているかもしれません。しかし、必ずその悩みは忘れる日が来ます。たとえ解決しなくても、時間が立てば、忘れてしまうのです。その時に、あなたは、新しい一歩を踏み出すことができます。

本当に辛い時、どうしようもない時は、時間のことを考えてみましょう。これまで自分が生きてきた年数の深みを考えてみましょう。時の流れを感じることは、心の健康にとても良いことです。