「変えられるのは自分だけ」という現実を知ってクールダウンする

「なんであの人はあんなイヤなやつなんだろう!」と、腹を立てたことはありませんか。「本当に、世の中、バカばっかりだ!」なんて、世の中全体を恨めしく思ってしまうようなイヤなことが、ごく当たり前にあるのが、私たちの生活なのかもしれません。

職場の人間関係で悩む人は非常に多いようです。一日の大半の時間を過ごす仕事場では、同じ人達と毎日顔を合わせるわけですから、どうしても人間関係が密着してしまって、イヤな部分が目立って見えてくるものです。

ことに、仕事をするというのは大変な労力を要するものですから、自分のペースで仕事をしているのに、○○さんが邪魔してきた、なんて、一度でも思うと、その一回の行為を憎らしく思うのみならず、その人自身までイヤに思えてくるものですよね。あの人と同じ空気を吸いたくない!とまで思えることも、よくあることでしょう。

他人を憎らしく思うことは、心の健康にとってあまり良いこととは言えません。他人を悪く思う時、人は、自分自身も多少なりとも悪く思うからです。悪い気持ちが心に渦巻くと、イライラが募り、そのイライラは自分を傷つける原因になります。イライラすると自分も周りもイヤになってくるのです。

ですから、人間関係に「イラッ」ときたら、クールダウンしてイヤな気持ちを追っ払いたいものです。そのためには、この言葉を呟けば、魔法のようにイライラが消えるかも?

それは、「変えられるのは自分だけ」という言葉です。

人の性格は、3歳の時に決まってもう一生変わらない、という考え方があります。確かに一理あるように思えます。自分を見ても他人を見ても、行動や環境は変わっても、根っこの部分ではいつも同じだと思うこともあるでしょう。

ですが、人間は、自分のイヤな部分を発見したら、変えることはできます。意識して、多少なりとも努力すれば変わることができるのです。そのためには、まずは、自分を変えたいという気持ちを持つことが大事です。もっと言えば、変えるところが自分にもあるのだ、と気がつく、ということでしょうか。

ですから、他人を変えようとしてもなかなか難しく、自ら気がついて自分を変えるより仕方ないのです。イヤな人がいれば、自分がその人を許せるように変わる。その人に近づかないように工夫する。見方を変える。他人を変えようとするからイライラするので、自分を変えようと思うと、なぜかスッと気持ちがラクになるものです。